ダン・バーカー(コールサイン:Black)

イギリス出身。ゲーム業界でゲームデザインに携わる。来日後、Airsoft Online Japan(AOJ)に参加し、戦術設計やルール開発、イベント設計を担う中心メンバーの一人。プレイヤー体験を軸にしたゲーム設計をサバゲーに持ち込み、新しい遊びの形を追求している。


サバゲーをチーム型エンターテインメントへ

撃ち合いの遊びは、どこまで進化できるのか。

ダン・バーカーが所属するAirsoft Online Japan(AOJ)は、その問いに真正面から向き合っている。

サバゲーという遊びは、長い間シンプルな構造の中で楽しまれてきた。
敵を倒すか、フラッグを奪うか。

誰でも理解できるルールである一方、ゲームの形はどうしても固定化されやすい。

その枠を超えたい。

ただ勝つだけではなく、仲間と協力し、考え、攻略する。
そして記憶に残る達成感を作りたい。

AOJの挑戦は、そこから始まっている。


職人と設計者が生むゲームの核心

AOJの中心には、それぞれ異なる役割を持ったメンバーたちがいる。

リーダーであるNineteenは、組織の柱であり、イベントで使う装置を作る職人でもある。
自身の工作技術を活かし、ゲームに必要なデバイスをゼロから生み出している。

爆弾解除装置、ハッキング端末、ミッション用デバイス。

それらは単なる小道具ではない。
プレイヤーの行動を変え、ゲームそのものの展開を変える存在だ。

ボタンを押す。
コードを入力する。
時間制限の中で判断する。

その一つひとつの動作が、プレイヤーをゲームの中へ引き込んでいく。

そこに、ダン・バーカーの役割が重なる。

ゲームデザイナーとして、ゲーム全体を設計する。

どのタイミングで緊張感を生むのか。
どうすれば初心者も経験者も楽しめるのか。
どんな役割を作ればチームプレイが生まれるのか。

戦略性とストーリー性を組み合わせながら、プレイヤーの感情が動く瞬間を設計している。

さらに、事前準備や運営面では他の運営メンバーや幹事メンバーたちがイベントを支えている。

AOJの特徴は、誰か一人が作るのではなく、コミュニティ全体でゲームを育てていることにある。


物語が生まれるゲーム

AOJのサバゲーは、単なる撃ち合いではない。

ゲームには目的があり、流れがあり、展開がある。

プレイヤーはその中で動き、判断し、選択する。

例えば爆弾解除のゲーム。

フィールドのどこかにヒントが散らばっている。
敵と戦いながら、それを探し、情報を持ち帰る。

仲間と共有し、仮説を立てる。

時間は刻一刻と減っていく。

焦り、迷い、判断。

そして最後の瞬間。

正解にたどり着き、解除が成功したとき、フィールドに歓声が響く。

仲間と喜びを分かち合うその瞬間は、単なる勝利とは違う感覚を持つ。

それは、仲間と攻略した達成感だ。

ダン・バーカーは、この瞬間を設計している。


スポーツのように楽しむコミュニティ

AOJは単なるゲーム集団ではない。

コミュニティとしての側面も強い。

特別な組織というよりも、一般的な社会人サークルに近い空気感がある。

学生、会社員、自営業、クリエイター。
バックグラウンドの異なる人たちが、同じフィールドに立つ。

そこでは肩書きは関係ない。

一人のプレイヤーとして、同じ条件でゲームに参加する。

その感覚は、スポーツに近い。

例えばフットサル。

その場で集まったメンバーでチームを組み、
お互いの動きを見ながらプレーする。

パスを出し、フォローし、助け合う。

ゴールが決まれば自然と喜びが生まれる。

サバゲーでも同じことが起きる。

役割を分担し、声をかけ合い、連携する。

個人ではなく、チームで攻略する。

そこには、競技としての面白さと、仲間と協力する楽しさがある。


体を動かすという価値

さらにサバゲーの魅力は、身体性にもある。

多くのフィールドは屋外にある。

走る。
隠れる。
状況を見て判断する。

頭と体を同時に使う。

日常生活ではなかなか得られない感覚だ。

風を感じながら動く。
緊張と解放を繰り返す。

その爽快感は、他の趣味にはないものだ。

AOJは、その身体的な楽しさも大切にしている。


フィールドの外で広がる関係

ゲームが終わったあとも、関係は続く。

そのまま食事に行くこともある。
居酒屋でビールを飲みながら、プレーを振り返る。

あの場面は良かった。
あの判断はどうだったか。

そんな会話が自然に生まれる。

笑いながら語る時間。

それもまた、AOJの楽しさの一つだ。

サバゲーをきっかけに、人と人がつながっていく。

そこに、コミュニティとしての価値がある。


誰でも入れる場所をつくる

AOJのメンバーは現在約300人に及ぶ。

年齢も職業も国籍もさまざまだ。

それでも共通しているのは、楽しみたいという気持ちだ。

初心者でも問題ない。

むしろ初めての人が参加しやすいように、ゲームは設計されている。

ルールは理解しやすく、事前に安全や基本を学べる仕組みもある。

言語の違いも大きな壁にはならない。

英語と日本語が混ざる環境の中で、自然とコミュニケーションが生まれている。

気軽に参加してほしい。

その姿勢が、新しい人を引き寄せている。


サバゲー市場の次の可能性

AOJの取り組みは、趣味の枠を超えつつある。

サバゲーは一般的に、競技性の高いスピードソフトや、ミリタリー・コスプレ文化として語られることも多い。

しかし実際には、もっとカジュアルに、スポーツのように楽しみたい人たちもいる。

今、求められているのは、体験そのものの価値だ。

ストーリー性。
参加型エンターテインメント。
チームでの達成感。

これらは、脱出ゲームや体験型イベントとも重なる。

企業のチームビルディングやイベントへの応用など、可能性は広い。

AOJは、その新しい領域に挑戦している。


チームとしての挑戦は続く

より大きなフィールド。
より複雑なゲーム。
より多くの参加者。

AOJは今も進化を続けている。

リーダーのNineteenが新しいデバイスを生み出し、ダン・バーカーがゲームを設計する。

そして、イベント当日の進行を支えるメンバー。
初参加の人に声をかけるメンバー。
チームをまとめ、場を盛り上げるメンバー。

それぞれが自然と役割を持ちながら、コミュニティを支えている。

誰か一人が作るのではなく、皆で協力しながらイベントを作り上げていく。

だからこそAOJには、単なるサバゲーイベントでは終わらない、一体感と熱量が生まれている。

サバゲーをチーム型エンターテインメントへ。

その挑戦は、これからも続いていく。


AOJ Web site