
辻 麗愛(つじ らいあ)
2003年12月13日生まれ、奈良県出身。ポジションはミッドフィルダー(MF)。
幼少期からサッカーに親しみ、朱雀SC、YF NARA TESORO、BUNNYS KYOTO SCでの活動を経て日ノ本学園へ進学。全国準優勝を経験し、帝塚山学院大学女子サッカー部でプレー。2025年よりNISHISATOアローレレディースに加入し、株式会社NISHI SATOでは物流部に所属。仕事とサッカーを両立しながら、将来の海外挑戦を見据えて日々奮闘している。
幼少期から始まったサッカーの道
辻麗愛のサッカー人生は、父と兄の背中から始まった。3歳の頃、兄2人と父の影響でボールを蹴り始めた。小学生の時には地元奈良県の朱雀SCで本格的にサッカーと向き合うようになる。その後YF NARA TESOROに所属し、より高いレベルでの競技に取り組んできた。
「練習はかなり厳しかったです。でも、毎日サッカーができるのが楽しくて」
そう語る辻の原点には、家族の支えと、サッカーへの純粋な情熱があった。努力は実を結び、高校は全国屈指の強豪・日ノ本学園高校へ進学。親元を離れての寮生活は決して楽ではなかったが、最後の年には全国大会で準優勝という輝かしい成績を収めた。
サッカーとともに歩んだ大学生活
高校卒業後は、帝塚山学院大学 女子サッカー部の一員としてプレーを続けた。
「学生時代から海外でプレーしたいという夢を持っていました。まだ具体的ではなかったけれど、その思いはずっと心の中にありました」
その気持ちは新しい世界へのチャレンジにつながる。
アローレとの出会い、そしてNISHISATOでの新しい挑戦

2024年1月、辻は新たな一歩を踏み出す。NISHISATOアローレレディースへの加入と同時に、株式会社NISHI SATOでの勤務がスタートした。
配属先は物流部。ネット注文や営業部からの発注を梱包し、出荷する業務を担当する。午前中から体を動かし、仕事が終わってから夜は練習へ向かう生活。慣れない仕事と競技の両立は簡単ではない。
「最初は慣れないことが多く、しんどい時期がありました。でも、職場の雰囲気がとても明るくて助けられています。社長も社員の皆さんも、応援してくれるのが嬉しいです」
サッカーを続けるには環境が必要。NISHISATOはその環境を提供してくれる場所だ。
海外への思いと、自分への挑戦

現在、辻は25歳までに海外でプレーするという目標を掲げている。
そのきっかけとなったのが、憧れの選手が所属していたマンチェスター・シティでの試合映像を見たことだった。世界で活躍する選手たちに刺激を受け、辻もまたその舞台に立ちたいと強く願うようになった。
「英語は苦手だったんですけど、海外に行くなら避けて通れないですから。今は少しずつ勉強しています」
語学だけでなく、日々のトレーニングや自己管理にも力を入れている。物流という体を使う仕事で培った体力は、きっとサッカーにも生きてくるだろう。
サッカーがつなぐ仲間と未来

辻の挑戦は、アローレ八王子という地域密着型のクラブ、そしてそこに関わる多くの人々によって支えられている。フットサルやサッカーに取り組む選手たちとの交流も、彼女に新たな視点をもたらしている。
「アローレの淺井 絵里香さんや長谷川夢作さんのように、競技も仕事も全力で取り組んでいる人たちが身近にいると、本当に刺激になります」
挑戦は一人では続けられない。仲間がいて、応援してくれる人がいるからこそ、次の一歩を踏み出すことができる。
サッカーを軸に広がった世界。東京での職場という新たな舞台。そして、海外というまだ見ぬ未来。
辻麗愛は、日々の仕事と練習の中で自分自身を磨きながら、確かな一歩を踏み出し続けている。その挑戦はまだ始まったばかりだ。